単独、無酸素で、固定ロープ、無線を使わず、6日間で2度のエベレスト登頂を成し遂げた迫真のドラマ。トレイルランのワールドチャンピオン、キリアン・ジョルネが自ら記した精神の旅の記録。山に登ること、走ること、自然の中で生きること、そして栄冠がすべてではないこと。生い立ちから、制覇した山岳レース、レースを共にしたパートナーたち、そして自然への想いを綴っています。
この本には、人間の限界を軽く超えていくとんでもないことがさらっと描かれている。自分に正直に、真摯に生きるキリアンに深い敬意を覚えると同時に、勇気 が湧いてきた。
写真家 石川直樹
「ここにずっといたい。雲の上を、峰から峰へ尾根伝いに走って山とひとつになっていたい」
キリアン・ジョルネ
キリアン・ジョルネは世界最高の山岳アスリートだ。15年にわたり山岳スキーとトレイルランニング競技を牽引し、あらゆる大会やレースで勝利を収めてきた。スペイン、ピレネー山脈の山小屋で育ち、走っているときも、登っているときも、スキーをしているときも、山はいつも遊び場だった。アスリートとしてさまざまな分野に挑戦し、エベレストに2回連続で登頂するほか、世界各地の山の登頂スピード記録を塗り替えている。近年ではノルウェーに暮らし、山岳スポーツの限界に挑みつつ、映画や著作、デジタルコンテンツを通じて多くの人々の心に働きかけている。また、気候変動の抑制を提唱し、自然環境を守る意識を高めるための活動を行っている。
『雲の上へ』本体2,530円(10%税込)
6日間でエベレスト2度登頂の偉業への道
キリアン・ジョルネ:著 Kilian Jornet 岩崎晋也:翻訳